今日は、コンサートでした。
声楽家7人分の伴奏を1人で受け持ったので、合計25曲!
師走に入ってから激務が続くなか、なかなかハードなお仕事でした。
ステージはとても充実していて、楽しかったのですが、
それにしても、音楽というものは・・・・(感無量)
実は最近、得がたい経験をさせて頂いたのです。
このコンサートの為のレッスンで伴奏をしていた時のこと。
10年来、共にお仕事をさせて頂いている師匠が、私に伴奏法のアドバイスしてくださったのですが、
それが、今までの自分の価値観をくつがえすほどの奏法だったのです!
なんでも、「ピアニストは皆、そう弾いてしまうし、私の知っているピアニストのなかで、これを実践できた人は、ただ1人しかいない」らしいのですが。(その方は、その筋では高名な実力派のピアニストさんでいらっしゃいました。)
その奏法にあまりにも感動した私。
「10年も一緒に演奏していて、なぜ今まで教えてくれなかったんですか??」とたてつくと、
「たいていのピアニストに言っても解らない。君に言っても解らないと思っていた。
でも、今日の君なら、、理解するような気がしたから」とおっしゃるではないか。
私は一瞬言葉を失いました。
だって、私は最近、とある気づきがあって、
自分の生き方について反省したり、考え方を変えようとしていたのですが、
その内省と奏法のアドバイスは、根本的に同じ話だったのです。
・・・心を見抜かれたことにもびっくり。
人生も音楽も同じなんです・・・。
というより、人生があって、その延長に音楽が在る。
演奏にはその人のすべてが出てしまう。
相手を信頼して、ゆだねること。
互いに生かし、生かされ、更なる信頼と発展が生まれる。
音楽の話をしているんだか、人生の話をしているんだか、終いには分からなくなってきました(笑)
それ以来、音楽、共演者に対する気持ちに変化が生じ、
「歌いやすくなった!」と言って下さる方も多くて。
(その分、今までの自分はなんだったんだ!と相当落ち込みましたが)
私自身も、とてもおおらかな気持ちになれるのを感じたのでした。
気づくこと、学ぶことに、遅すぎることはないし、
生きることは、成長していくことなんだな、と思わされた出来事でした。
それにしても今日は疲れました。
ぐっすり寝まーす!