英国旅日記
ロンドンに来て1週間がたち。
ほとんど観光していないものの、気分はすっかりロンドナー。
今夜はロンドンフィルのコンサートを聞きに、テムズ川沿いのサウスバンクへ。コンサート前に、ロンドン新名所「ロンドンアイ」にでも乗ってみようかと。
ロンドンの夜景、味わいがあって本当に素敵!!!
「ロンドンへようこそ」と、街が話しかけてくれているかのよう。
古きと新しきが絶妙に交わり、同居するロンドン。来るたびに刺激をもらいながらも、どこか懐かしい気持ちにさせてもらえる。
そして、ロイヤルフェスティバルホールへ。この日の演目はこちら↓
Yutaka Sado conductor
Denis Matsuev piano
Verdi Overture, La forza del destino
Tchaikovsky Piano Concerto 1
Dvok Symphony 9 (From the New World)
これが、本当に素晴らしかったのです。「運命の力」から、指揮者佐渡裕さん&ロンドンフィルの世界に引き込まれ、チャイコフスキーのピアノ協奏曲では、思わず涙がこぼれました。ソリストのデニス・マツーエフ。即興で弾いているかのような、自由で生き生きとした演奏。今この瞬間を、現代を「生きている」音楽。彼の内側からメロディーと言葉が溢れてくる。それでいて、チャイコの言葉&魂がきちんと伝わってくる・・・。私の理想とする音楽をそこに見た気がしました。演奏が終わり、割れんばかりの拍手のなか、隣のお上品なおばさまが、胸に手をあて、小さく「amazing・・・」と呟いておられました。まさにまさに、amazingでしたね。後半のドボルザークも心に沁みいるような演奏でした。
佐渡裕さん。彼は新世代の指揮者ですね。カリスマオーラがあるものの、決して派手に自己主張するタイプではなく、音楽家ひとりひとりに敬意を払い、彼等を受けとめ、長所を引き出し、優しさと包容力をもって統べ、大きなエネルギーを生み出す。。
現代のリーダーの資質をそこに見た気がしました。ロンドンの観客も、彼に惜しみない祝福を贈っておられましたよ。音楽で世界じゅうの人を幸せにするお姿、心から尊敬します。私もいつかそんな音楽家に、そんな人になりたい。
サドッチ、かっこいいーーー!!
興奮した気持ちを抑えることができず、チャイコのピアノコンチェルトを歌いながら、上機嫌でテムズ川を渡り、ロンドンの街を歩いて帰りました。