2013年のクリスマス、そして2014年へ!

歌劇場のクリスマスパーティー

 

歌劇場合唱団が、クリスマスソングメドレーを。

 

去年は、歌劇場オケ金管隊のメドレー演奏だったんですよね。
ウィーンフィルの演奏BGMで昼からお酒飲めるなんて豪華でしょ?

 

昼から豪勢に。ただ、私たちバレエ部は、その日の夜に「くるみわり人形」公演があったので、ほとんど飲めず…残念

 

おうちには、アドヴェントクランツ。アドヴェント期間、毎週日曜日に一本ずつロウソクを灯していき、クリスマスまでの期間を過ごすのです。これは3週目だったので、3本。

 
クリスマスイヴは、25日にくるみ公演を踊る主役お二人の自主練に、少しおつきあいして、三人でカフェでケーキを食べて、

その後、待ち合わせした友人とペーター教会に。
いつも美しい教会が、更に気高く美しく。

 

ヨーロッパに来て良かった、と思う事のひとつは、
静かで清らかなクリスマスが過ごせること。

 

シュテファン寺院を見渡せるバーで、少し乾杯して

 

またまた、別の友人に会い。
ピアノ連弾したり、眠くなるまで音楽について語ったり。
いつも豊かさをくれる友人です。

それまで仕事がたてこんでいたこともあって、
クリスマスイヴの予定は、その日の朝まで特にたてていなかったのに、
空っぽのところには、何かがやってくる。
そんな不思議さと幸福をかみしめた一日になりました。
何よりも、清らかで美しい友人たちへの感謝の気持ちに、胸が満たされました。

 

今日、大晦日は先ほどまでくるみわり人形公演のリハをして、無事仕事納めをし、

夜は「 こうもり」公演そしてジルベスターパーティーへ。楽しみです!!
2013年、どうもありがとうございました!
2014年も全ての方にとって素晴らしいことがたくさんありますように。
良い年をお迎えください。

ウィーン国立バレエ「くるみわり人形」日本放映!

ウィーン国立バレエは、この二週間で「Tanzperspektiven」「マノン」、
「くるみわり人形」「Ballett-Hommage」という驚異の4本立てで公演しています。
ほとんど全員が全ての公演に出演。次から次へと「限界へ挑戦」のような日々。
今日は、トリプルビル「Ballett-Hommage」のプレミエを迎えます。
皆、本当に大変だけど、その瞬間を生きる舞台姿に、私も力をもらっています。
さて、先週開幕した「くるみわり人形」、今年もオケピでチェレスタを弾いています。
今年も発売とほぼ同時に、全10公演全席完売!!の、超人気演目です。
その『くるみ割り人形』、クラシカ・ジャパンで、明日放映されるそうです。
ウィーン国立バレエ、日本のテレビに初登場です!
クラシカ・ジャパン(Ch.736) 12/16 (月) 21:00 ~ 22:50
日本人ソリスト、橋本清香さんと木本全優さんも、葦笛の踊りで出演。
ウィーン国立歌劇場管弦楽団(ウィーンフィル)の演奏するくるみ、贅沢ですよね。
私もドキドキしながら金平糖を弾いています(笑)
日本の皆様にご覧になって頂けると嬉しいです。
プロモーションムービーはこちら



ことばの贈り物

誰かの何気ない言葉が、誰かの人生に大きな影響を与える。そういうことがあると思います。先月、リハでうまくピアノが弾けないループにはまり、毎日少しずつ落ち込んでいっていました。コンチェルトを抱えていたのが大きかったかもしれません。ピアノソロに集中するあまり、日々の仕事=バレエ伴奏でつまずいていました。誰かに何か言われたわけではない。でも、踊りと調和できていないという気持ちが溜まっていって。今日こそは!と毎朝思うのだけど、毎日玉砕して。

二年前、シルフィードを弾いていた頃のことを思いだしていました。毎日空回りばかりして、スランプに陥り、普通のことすらできなくなっていたあの時。「私がここで、皆の為にピアノを弾くことがダンサーにとって良いことなのかどうなのか」ネガティブになった時、こう自問自答してしまいます。ダンサーに直接聞くのも微妙だし、、

そんな折、監督が私にメッセージをくれたのです。コンチェルトを弾く本番前、私の部屋に届けにきてくれました。「僕のスーパースターピアニストのシノへ」から始まるお手紙。「大きな大きなハートを持った、素晴らしい芸術家のシノ」…と書かれてあって。彼はどんな気持ちで、私にこの言葉を綴ってくれたのでしょう。たまたまのタイミングだったかもしれません。でも、私を励まそうという気持ちもあったのだと思います。

人の希望や光になるような、大きなエネルギーを人に与えることができる、そんな人だからこそ、世界中の方に彼のバレエが愛されているのでしょう。スランプの時って、自分を見失っている時だと思うのです。不出来な私を信じてくれていたこと、「大丈夫」と自信を与えてもらったことで、また自然に弾けるようになったのです。以前よりもっと楽に!本当に大切なのは、自分を信じることなのかもしれません。もう、ネガティブな自問自答をするのはやめようと思います。人がその人らしく存在することの意義、美しさも教えてもらった気がしています。

また、二年前と違い、私には仲間ができていました。ピアニストの同僚、ダンサー、オペラコレペティの友人、、皆が助けてくれて。
人は一人では生きられない。生かされているのだな、と。人から貰って一番嬉しいプレゼントは、「想い」そのものなのかもしれません。愛のエネルギーはかくも大きな力を与えてくれる。

ここに導かれたことを、神様に感謝したいと思います。

$こころの音色

写真は、最後のコンチェルトを弾いた後、一緒に弾いたオーケストラの方に頂いた花束。ベルベットのような美しさをたたえた薔薇に、愛のエネルギーが溢れている。

心から感謝します。