「シンデレラ」公演が無事開幕し、はやくも折り返し地点にやってまいりました。
新国のシンデレラには、私、深い思い入れをもっています
なぜなら、私が初めて観た新国バレエ公演が、このシンデレラなのです。
1999年、吉田都さん主演の初演公演でした。
それまでは、新国ではオペラ公演ばかり観ていたのですが、
たまにはバレエでも、と思ってでかけたところ、
その舞台の美しさと完成度の高さに、圧倒されてしまいました。
ちょうどその年にバレエ伴奏を始めたこともあり、
(まだ学生でしたが、桐朋学園の嘱託伴奏員をしていました)
いつかここで働けたら!と夢を抱くようになりました。
当時の私にとっては、夢のまた夢でしかなかったのですが、
志を持って続けていればチャンスは訪れるもの。
6年前の誕生日当日に、新国で初めて弾く機会を与えていただき、
それから6年がたち。私の夢の原点である、シンデレラ公演に仕事として携わることになりました。
初めて観た日から11年。ついにここまで来たという感慨が胸に広がります。
音楽も本当に素晴らしいですよね。
初演を観る前、プロコフィエフ弾きであるピアノの師匠にも、
「シンデレラはこの世のものとは思えない甘美な音楽だよ」と聞かされていたのですが、本当にそう!
ロミジュリが人間の情愛を描いたものであるなら、
プロコのシンデレラは、神秘的で人智を超越した何かを表現しているような気がします。
初めて観て以来、その魔力にすっかり魅了されてしまい、
iPodでも常に再生回数ベスト25に入っているという気に入りっぷり。
先日、友人に言われたのですが。
「昔、志野の家に泊まりに行ったら、シンデレラのCDをずっと聞かされたよね。
しかも、何度も一時停止しては「今のとこ!」ってリプレイして聞かされたよね~」って…。
ははは…なんというおしつけがましさ(笑)
そのくらい大好きなんです、シンデレラ。
ドキドキして稽古初日を迎えたのですが、
私が弾く初回の稽古でいきなり、「じゃ、二幕グランパドドゥを!」と言われ。
えーーーーー!そんな佳境から入っちゃう!?悶絶しそう(笑)
アシュトン振付二幕グランパドドゥの動画 、一幕ヴァリエーションの動画
稽古でも一人での練習でも、弾きながら鳥肌がたったり、
涙してしまうことも一度や二度ではありませんでした。
シンデレラがかぼちゃの馬車で舞踏会へ行くシーン、舞踏会に到着したシーン、
灰かぶりの洋服で家に帰ってきて踊っていたら、ポケットからガラスの靴がでてきたシーン。
プロコの楽曲とアシュトンの振付が素晴らしすぎて、
ついシンデレラに感情移入しちゃって涙がでるんですよね。自分がシンデレラとして生きているような。
あーーーー!語りたい!!シンデレラの魅力をもっと語りたい!!!
暑苦しいですね(笑)
あと、3公演あるので、まだシンデレラ公演をご覧になられていない方は是非劇場へ!
ちなみに、昨日の公演のリハーサルを弾きに劇場に向かっていたら、
くつが…
なんてことーーーーーー
これ、まだ10回もはいていないのに!(しかもこれ、今年ヴェネツィアで買ったフェラガモ…)
よりによってシンデレラ公演当日に、、、シンデレラにシンクロしちゃったかな(笑)
靴が壊れたおかげで、今日は足腰筋肉痛です…。
皆様も、どうぞお足元に気をつけて(笑)、劇場にいらしてくださいね