ドレスデン、ゼンパーオパーにて、R.シュトラウスのオペラ「サロメ」を観ました。
およそ100年前に、この劇場で初演されたというサロメ。
劇場にとっては、特別演目ですよね。
午前中にバレエ団でピアノを弾き、午後は春の祭典のリハを見せてもらったら、もうすっかり7時。開演の時間です。
昨日の満席コッペリアに比べると、空席がめだってなんだか寂しい。
なんで?ドレスデンの方、もうサロメ見飽きてる?(笑)
この日の指揮はトマシュネトピル。まだお若い方です。
一階五列目中央近くの席で観たのですが、
オケの音が凄いこと。
R.シュトラウスだし、なんとも芳醇な厚みがあって。
弦のトレモロも、さざ波のように繊細で。初めて聴くような感覚でした。
ああ、これがご本家家元の音楽なのねと、何度も鳥肌が。
時には歌をかき消すような大迫力。でも、それはそれでよいと思えるバランス。
オペラのオケはけして伴奏じゃないものね。
以前、バイエルン国立歌劇場のアリオダンテを観た時の感動が甦ってきました。
天上から降る音楽。
サロメ役は、カミラニルント。最後にいくにつれ、調子があがっていきました。
ベールの踊りの後の独白が本当に素晴らしかったです。
この日も時差ボケでふわふわしていた私、舞台の上部にある字幕にはドイツ語しかなくて(旧東ドイツのドレスデンでは、あまり英語が通じません)、細部の意味が分からないまま観ていましたが、右脳で音楽を感じてきましたよ(笑)
いいですよね。
こんな素晴らしい公演、一番高い席でも、60ユーロだし。豊かだなあ。
私がドレスデンに住んでいたら、毎日劇場に通って毎晩バレエとオペラに浸っていると思います(笑)