7月15日。東の空が白みかけた午前4時59分。
静寂を破り、博多の櫛田神社にドーンと太鼓の音が鳴り響く。
博多地区7つの町ごとの山傘(みこし)が猛然と境内になだれ込む。
博多男たちの祭りのクライマックスだ。
『博多祇園山傘』のフィナーレ・追い山。
「博多に来たからには是非追い山を見ていってほしい」
たまたま仕事で博多を訪れていた私に、土地の人は目を輝かせて語った。
コンサート本番の翌朝4時、眠い目こすりホテルを出て、薄暗い博多の街をひとりてくてく歩き、地下鉄に乗り、祇園の街に繰りだした。
祇園駅到着。道という道はすべて人で埋め尽くされている。
医学会会長ご家族と無事合流し、沿道に佇む。
車道を山傘が走り抜けるたび、拍手と大歓声、
そして「山追い」の男たちにかける勢い水のしぶきが飛ぶ。
ねじりハチマキに法被とふんどしという雄姿の何百人もの男たちが「オイサ、オイサ、オイサ、オイサ」と声を合わせ、威勢よく街を疾走する。男たちの目の輝きは野性そのもので、山傘を担ぐ法被には血すらにじんでいる。
その迫力と熱気は今まで味わったことがないもの。
胸が熱くなって、涙がにじむほどの感動を覚える。
九州男児、カッコよかーー!!
山傘は5kmの道のりを疾走しタイムを競う。
そしてそれぞれの町内に無事帰ってきた山傘を称え、町の人全員で「博多祝い唄」を大合唱。私はかつてこんなに力強い歌を聞いたことがない。まるで地響きがするかのよう。
とてつもなくソウルフル。ゆさぶられる。
山傘に賭ける博多男のことを「山のぼせ」というそうです。
山のぼせにとっては、この時のために残りの1年間があるのだそうです。
いつかまた、山傘を見に博多に行きたい。
祭りっていいものですね。
日本各地の他のお祭にも興味が湧いてきた。
いいお祭りをご存知の方、教えてください。
東北の方にも行ってみたいな。
祇園山傘公式HP↓
http://www.nakasu.org/yama_top.html