ウィーン&ベルリン室内楽シリーズに出演します

今年の夏、愛知県の豊田市コンサートホールにおいて、室内楽の演奏会に出演させて頂くことになりました。共演するのは、ウィーンフィルホルン奏者のヴォルフガング・トムベックさんと、若きヴァイオリニストの郷古廉さんです。

ウィーン&ベルリン第1回

こちらは、ウィーン&ベルリン室内楽シリーズという演奏会の第一回公演だそうです。そうそうたる顔ぶれが並んでいて、ドキドキします。

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ホルンのトムベックさんは、長きに渡り、ウィーンフィルのエースとしてご活躍してこられた方ですが、私がウィーンの劇場に勤めて初めてオケピに入って弾いた「眠れる森の美女」公演初日、隣の席で彼が演奏していらっしゃったのです。演奏前に「こんにちは。新人さんかな?」と話しかけてくださって、「実はオケでピアノ弾くの今日が初めてなんです」と言うと、「ウィーンフィルが初オケだなんて凄いね!楽しんでね」とにっこりしてくださいました。本番前、自分の心臓の鼓動で椅子が揺れるくらい緊張していたのですが、彼が隣にいてくださったお陰で、随分心強く思ったことを覚えています。以来、お隣さんで演奏することが多く、その都度、ピアノを褒めてくださり、自信をなくしがちな私をいつも勇気づけてくれる方でした。ベテランの彼の音楽は本当に素晴らしく、また、信頼感、安心感を抱ける音楽家で、今まで彼の隣で演奏してきて、どれだけの糧を頂いてきたことでしょう。

そんな彼が日本でコンサートを開くことになり、共演者に私を指名してくださったことは、本当に嬉しいお話でした。普段、いわゆる「室内楽」を弾き慣れていない異端の私ですが、このところ毎日のように稽古して、その真髄に迫るべく大切に日々を過ごしています。早起きが苦手な私が朝練も始めました!初朝練!

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ヴァイオリンの郷古さんとは今回が初めましてですが、若くして既に大器の貫禄、素晴らしい才能の持ち主だと思います。お二人とも、なんといっても音がとても美しくて、一緒に演奏していてこれ以上の幸せはないかな、という気持ちになります。

コンサートは、7月5日(日)15:00開演です。関東や関西からでも日帰りできるので、よろしければ、是非、豊田にいらしてくださいね。

公式サイトはこちらです↓

豊田市コンサートホールウィーンベルリン室内楽シリーズ第一回
http://www.t-cn.gr.jp/info/1568/

あらためまして

私がインターネットに文章を綴るようになって10年。
日常や小さき軌跡、その時々の想いを残し、誰かと共有することで、たくさんの恵みを頂き、いつしか私の人生に欠かせないもののひとつになりました。しかし、時は移ろうものなのでしょう、いつの頃からか、以前書いていたブログが今の気分にそぐわなくなり、持て余し気味になってしまっていました。そんな折に再会した旧友、ベルリン在住イラストレーター、高田ゲンキ氏高田美穂子氏夫妻。お二人が指南してくれて、この度、新しくブログを開設することになりました。あれよあれよという間に、旧ブログからの引越業務も済み、いつの間にか新しいブログが出来上がっていたのです!デジタル音痴な私はほとんど何もしておらず、まるで瞬間移動したような感覚…。私一人では何もできなかった。新たな始まりという光を与えてくれた、デジタル最先端の優しき友人に感謝します。

というわけで、こちらでは、はじめまして。
これから、より自由に、より深く。
何かを残し、また、ここから生まれるものがあれば、と願っています。
あらためまして、よろしくお願いします。

さて、街に可憐な花が咲き乱れ、青空広がる春爛漫のウィーン。劇場では今週、バレエ”Tanzperspektiven“公演が上演されています。私はこの公演でバッハピアノ協奏曲1番を弾かせて頂いています。これを演奏するのは、1年半ぶり8回め。もしかしたら、これが最後かもしれない。でも、すべての瞬間は、最初で最後。今日と同じ明日は来ないのですよね。

同時上演される、チャイコフスキーヴァイオリン協奏曲を弾くのは、劇場が誇るコンサートマスター、フォルクハルト・シュトイデ氏。公演前日には稽古場でダンサーの為に協奏曲を弾いてくれたのですが、彼の演奏のあまりの豊かさに、ウィーンにいる幸せをひしひしとかみしめてしまいました。どうして私は、こんな音楽家と一緒に働けているのだろう。
私も、彼のように、愛と光に満ちたバッハを弾けますように。誰かの愛と光になれますように。

最終公演は、明日21日、ウィーン国立歌劇場にて19:30開演です。

クリスマスの贈り物〜金平糖の精

「 くるみわり人形 」金平糖の精の踊りをYouTubeにアップしてみました。

3年前のヌレエフ版くるみわり人形初演から、全公演オケピで弾き続けている曲。この曲のイメージが強いのか、オーケストラの人のなかには、私のことを、Zuckerfee(金平糖の精)と呼ぶ人も(とか自分で言うことじゃないですね笑)

今年も毎公演楽しみながら大切に演奏しています。普段はオーケストラと一緒に演奏するのですが、これは、今年5月の歌劇場主催の催しで演奏した特別版(場所は劇場のロビーで、これはリハーサル時に撮ったものです)。チェレスタで独奏するとオーケストラ版より更に幻想的ですね。
よかったら聴いてみてくださいね。

素敵なクリスマスをお過ごしください♡