台風が私にもたらしたもの。

先日の大型台風、なかなか凄かったですよね。

皆様、お怪我等ございませんでしたか?

私は、台風のお陰で、なかなかおもしろい体験をしました。

強い風がびゅんびゅん吹く朝、私はパジャマのままくつろいでいました。

今日の仕事は夜から二件だから、昼過ぎまでお部屋にいよう、と。

すると、携帯に見知らぬ番号から着信が。

出てみると、某有名バレエ団の代表のお方。

「朝から申し訳ありません、タキザワさんでいらっしゃいますか?」

「急なお願いで大変恐縮ですが、もしよろしければ、ご自宅がお近ければ、今からピアノを弾きにきて頂けませんか?

台風でJRが止まってしまい、ピアニストが来られなくなってしまったのです」と。

「レッスンは何時からですか?」とお聞きすると、「10時からです」とおっしゃる。

時計を見ると、現在9時40分!!!

私は反射的にクローゼットを開け、ワンピースをかぶりながら、

バレエ団の住所をメモして、「急いでタクシーで参ります!スッピンですがお許しを!」と電話を切りました。

それから3分後に家をでて、山手通りに出て、タクシーを拾うことに。

ここからバレエ団のある南青山には、タクシーで15分~20分で行けるだろう。

しかし!私は重大なことを忘れていた。そうだ!大型台風!!!!

雨風が非常に強く、傘も全く役にたたないどころか危険なので、諦めると、もうずぶ濡れ。

何も考えずに服を着たので、ワンピースは風にはためくわ、パンプスもあっというまにびしょびしょに。

しかも、タクシーがまるで捕まらないのである!!!

そうだ、電車が止まっているということは、皆タクシーで仕事に向かってるはず。。。

そりゃ、捕まらないわけね。

・・・待つこと10分、寝起きスッピン濡れネズミの悲惨な私、ようやくタクシーの捕獲に成功。

こんな惨めな姿で、初めての仕事場に向かうなんて、いかがなものだろう?

しかし、バレエ団ではピアニストがいないと、レッスンができないのである。

多少遅れても、ボロボロな姿でも、絶対行く方がいいのだ。

レッスン開始から20分遅れて現場に到着し、挨拶もそこそこに、ピアノの前に座れた私は、ホッと一息。

よかった・・・。

しかし、面識のないバレエ団からなぜ電話がかかってきたのか?

実は、以前から、このバレエ団で弾いてみたいな、と思っていたのです。

そしたら、仲良しの新聞記者氏が、団の代表さんに私の連絡先を伝えてくださったのです。

それがなんと、台風前日の出来事!!!

昨日の今日で、こんな風に願いが叶うなんて、台風効果、恐るべし!!!

台風でお仕事お休みになった方、行けなかった方は多いと思いますが、

私は、台風にお仕事頂いちゃいました。人生、分からないものですね。

しかし、バレエ団で昼過ぎまで弾き、一度帰宅してから、

夕方からの仕事先に向かう頃には、なんだか風邪っぽく。

そりゃ、あんな無防備な姿で雨風に晒されりゃ、体調も崩します。

最後の仕事場では、意識朦朧となりながら、ピアノを弾いていました。拍手で我に返ったり・・・。

ドレスの中に貼るカイロを仕込みましたが、どうも寒くて鳥肌がたつ。

しかし、私は今、大きな仕事の正念場を迎えていまして、

風邪で寝込んでいるわけにいかんのです!!!

もう、気合です!気合!

初期の風邪なんて気合で吹っ飛ばすのです。

薬の代わりに野菜ジュースを一気飲みして、お風呂にゆっくり浸かって。

風邪ウイルスに勝ちましたですよ!

そんなわけで、この日の台風を私は忘れないと思います。

次の台風には、何が起こるかな、なんてね(笑)

close to you

昨日の昼、ゴルフ好きの知人から電話がかかってきて、石川遼君快挙のニュースを知った。
その日、私は色々あって少し沈んでいたのだけど、
明るく弾む友人の声もあいまって、そのニュースは爽やかな風の如く私の心に吹き抜けた。
私はなんだか嬉しくなり、ピアノに向かった。
輝かしい希望と祝福に満ちた彼を思って即興で弾いていると、
さっきまでのブルーが嘘のように吹き飛んでゆき、
心底楽しい気持ちで時を過ごした。
きっとその瞬間、彼のキラキラした魂が私のピアノに伝わってきたのだと思う。
私にとって音楽は、こんなように繋がりたいものと一瞬で繋がる手段であり、
その時の感情をストレートに表現する手段であり、
また、その一歩先に進むことができる、唯一の手段のような気がする。
昨日の時間はギフトだったな。
遼君、おめでとう。
そして、ありがとう。
これからも私たちに夢と希望を与え続けてくださいね。
追記
私は半年間、ゴルフの個人レッスンを受けていた時期がありましたが、いまだコースにでたことがありません。
いつか機会があれば、と思うのですが…。
(グリーンで遼君とシンクロすることはできないと思うけど!笑)

自由を得る為には。

今週一週間、バレエセミナーのピアノを弾きに茨城にきています。
シュトゥッツガルトバレエ団ジョンクランコバレエ学校の校長先生、
タデウス・マタチ氏による講習会です。
私がタデウス先生の講習会で弾くようになって三年目。
舞踊における音楽の扱いにとてもこだわられる方なので、
私自身楽しいし、教わることも多いです。
レッスンの合間やレッスン後には、毎回一緒にお食事に行くのですが、
知的で繊細で柔和なお人柄に、また魅了されています。
昨夜は、ご自身のバレエ学校の話をたくさん伺い、
海外のバレエ団やバレエ学校の現場で勉強したいという思いが、また強まりました。
日本にいると、なんだか井の中の蛙という気がしてくるのですよね…。
仕事を追究すればするほど、夢が広がって楽しいですね。
しかし!
そのためには、本腰入れて語学を勉強しなければ!!
そうでなくとも、海外の方と仕事することが多いのだし、
ちゃんとやらなくっちゃねぇ。
足りないものだらけの芸術家というのも悪くないけど(笑)、
身につけることで、自由を得ることも多いですよね。
ピアノのテクニックもそうだし、語学力も。
伸ばし伸ばしにしていた語学学校の申し込み、エイッとしてみようかな。