芸術の秋

しばらくご無沙汰しておりました。

酷暑だった夏も遠い昔、すっかり季節が変わりましたね。

さて、秋といえば、芸術の秋。

私は、芸術三昧、仕事三昧の毎日を送っています。

バレエ団も新シーズンを迎えました。

今シーズンから監督が代わり、稽古場は今まで以上にパワフルに、

そして新鮮な空気に満ちています。

開幕公演は豪華3本立て♪

ピアニストにとっては泣くほどハードな3演目なのですが、

やっぱり稽古場にいると、ワクワクします。

特に、「火の鳥」は1910年の初演100周年記念ということで、初演フォーキン版。

初めて稽古をみたとき、なんだか鳥肌がたちました。

ストラヴィンスキーが、ディアギレフが、フォーキンが、

同じ風景を見ていたのだなと思うと、深く感じるものがありました。

そんなこんなで、バレエにどっぷりの私でありますが、

もちろん秋は音楽シーズン本番でもあります。

オーディション、コンクール伴奏、コンサートに加えて、なぜかCD録音監修まで…

スコアに埋もれる毎日です。

「次から次へと関門がやってきて、精神的に落ち着ける時間がないですよね…」

ついつい、先輩ピアニストさんに泣き言を言うと、

「そうだけど、それだけお仕事があるということに、まず感謝しなくてはね」と。

…その通りですよね。ひとつひとつ感謝して、大事に向き合っていきたいものです。

さて、そんななか、私は明日から旅にでることになりました。

文化庁の仕事で、中国山陰地方に旅公演へ。

毎日あちこちの小学校をまわるのですが、

初めての土地で、はじめましての人たちと一緒に芸術を分かち合う。

(総勢50名のバレエ公演ですが、私は誰一人知っている人がいないのです。なんだか転校生気分でドキドキ)

どんな出逢いがあるか楽しみです!

芸術だけでなく、風景も食べ物も(笑)

またレポートしますね。

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ローザンヌ~聖地巡礼の旅

ローザンヌといえば、ローザンヌ国際バレエコンクール。バレエを志す若者にとっては、まさに聖地。バレエを愛し、日々密接に関わっている私にとっても、やっぱり聖地なのです。そんなわけで聖地巡礼の旅、行って参ります。ローザンヌに着く前から、胸の高まりを抑えられません。しかし、ふと気づく。そういえば、コンクールの正式名称が分からない。劇場の名前も忘れた…
なんせ行き当たりばったりの旅の為、何の下調べもできず、現地入りしてしまいましたよ。大丈夫でしょうかね??

とりあえず、ローザンヌ駅に到着。
オリンピック委員会の本部があるんですよね。
こころの音色
そして、駅の案内所でバレエコンクールの劇場の場所を聞く。
しかし「Laussane international ballet competition」とか言ってみても、全く通じず。。え?住人にとっては、マイナーなの!?しばらくかみ合わない会話を続けて、やっとこさ「prix de Laussane」という正式名称と劇場名を教えてもらう。タクシーでボーリュー劇場へ。

ボーリュー劇場到着!

こころの音色
しかしここ、東京ビッグサイトや幕張メッセのような、だだっ広い展示会場(?)でして…案内もないし、どこがそのホールか全く分からず迷う。母とウロウロしていると、なんと!そこには、モーリスベジャールバレエ団が!!!バレエ団はボーリュー劇場に隣接されていたのですね・・・知らなかった。。下調べをしないで旅するのは今に始まったことではないけれど、下調べをしない方が、「導かれる」ときがあるのですよねぇ・・・。
そして、ついに!ボーリュー劇場へ。
(扉が開いていたので、そうっと入ってしまいましたあせる
こころの音色

この舞台で、数え切れないほどのドラマが繰り広げられ、

ここから何人ものスターが生まれて、世界へ羽ばたいていったのですよね。

多くの人の人生の転機になった場所という重みが、のしかかってくるようでした。
来世、ここでジゼルを踊れますよう、バレエの神様に願いをかけて(笑)劇場を後に。

バレエダンサーの卵をそっと見つめる、バラたち。
こころの音色

無事に聖地巡礼を終わらせて、ローザンヌの街を少し歩くことに。
まず向ったのはローザンヌ大聖堂。スイス一美しい教会といわれています。
こころの音色

中はひんやり。ヨーロッパの街を歩いていると、至るところに教会があります。

末席に佇み無心になる時間は、私にとってとても癒される時間でした。

いくつの教会を訪れたかな。
こころの音色

そして、街にでてみる。
ローザンヌは旧市街がそのまま残っていて、こじんまりした、とても素敵な街でしたよ。

教会のある丘からレマン湖を見渡す。
こころの音色

とても可愛い、お店の看板たち

こころの音色

街角のアコーディオン奏者。

モーツァルトのピアノソナタを演奏中。
こころの音色

気温は暑かったけれど、噴水の水は冷たかった。

噴水も可愛いでしょ?

こころの音色

ローザンヌの街、私はとても気に入りました。
(大都市はどこも似たり寄ったりに感じてしまう私は、

地下鉄のないような、小さな歴史のある街に魅力を感じてしまうのです。)

ローザンヌに訪れることができたのは、私にとってとても幸せなことでした。

今思えば、この一ヶ月半の旅が転機となったのでしょうか。

帰国してからというもの、思いがけずバレエのお仕事がたくさん舞い込んできて、

以来、たくさんの素晴らしいバレエダンサー(世界中の!)とご一緒させて頂いています。

(この旅にでる為に、バレエの仕事を辞めていったにもかかわらず!

不思議なものですね…。)

バレエの神様、本当にローザンヌにいたのかもしれませんねラブラブ