くるみわり人形

本日。

新国立劇場バレエ団「くるみわり人形」公演の舞台稽古を観に行ってきました。

今回の指揮者は、私が敬愛する兄貴分、大井剛史氏。

昔、オペラ仕事で、言葉にできないくらいお世話になった恩人です。

(あの時、彼がいなければ、私はもしかするとピアノを辞めていたかもしれない・・・

というほどのピンチを、彼の音楽への情熱で救って頂きました。)

今回の公演は、大井氏の新国オペラ劇場デビュー公演。

不思議なご縁で、私は彼の新国中劇場オペラデビュー(2002ペレアスとメリザンド)、

バレエデビュー(2008カルメン)、そして今回の公演と、と同じカンパニーにて関わることができました。

彼は微塵も思っていないでしょうけれど(笑)、私は密かに嬉しく、誇らしく思っているのです。

彼の紡ぎだす音楽が私は大好きなので。オペラ劇場デビューおめでとうございます。

祝福された舞台になりますように。。

と、個人的な感慨を並べてしまいましたが…..

今回は、牧阿佐美芸術監督の新制作。監督が本劇場で演出される最後の公演となりました。

特筆すべきは雪のシーン。今まで味わったことのない美しさ。

なんというか、和風で、侘びさびの世界にも通じるものがあるような。。

花のワルツも、大人っぽくて素敵でした。

やっぱり、ここのバレエ団のコールドは安定していて本当に美しい。

金平糖の精のグランパドドゥも素敵でしたよ。

(私信、美和ちゃん、今から感想をメールします!)

他にも見どころはたくさんあるのですが、初日前なので控えます。

ダンサーの皆様、ハードスケジュールが続きますが、

お体を労わりつつ、ベストコンディションで千秋楽を迎えてくださいね。

2009年のラストが素晴らしい舞台で彩られることを願っています。

新国立劇場バレエ団「くるみわり人形」公演

パリ・オペラ座のすべて


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東急Bunkamuraのル・シネマにて、映画「パリ・オペラ座のすべて 」を観てきました。

世界の頂点に輝くバレエダンサーの、リアルな日常がそのまま切り取られていて、

同じ世界の末端に身を置く者として、大いに共感したり、背筋を伸ばしたり。

(しかしこの映画、ストーリーはなく、専門用語が飛び交う稽古場風景が延々3時間・・・。

これ、一般の(バレエに詳しくない)お客さまは、どうごらんになったのでしょうか?

客席は満席の大賑わいだったのですが・・・。)

オペラ座のダンサーは、特別国家公務員として、引退後の生活も保障されるのですって。

文化を守り、育てる、国家の姿勢が、心底羨ましくなりました。

土壌が違うといえばそれまでなのですが・・・。

しかし、オペラ座のコンテンポラリーのなんと素晴らしいこと!!

今まであまり観る機会のなかった作品を味わうことができ、とても興味深かったです。

特に、「GENUS」という作品がとっても好みで、是非とも生で観たくなりました。

実は来月初旬に、パリ旅行を予定しているのですが、その夜にこの「GENUS」が上演されるらしい!!

うーーーーん、観たいなーーー。

幸せなる邂逅

邂逅とは。

逢いたかった人に、バッタリ逢うこと。

先週末に引き続き、本日もまた、偶然の出逢いを経験しましたよ♪

今日は友人と新宿駅にて待ち合わせ。

待ち合わせ場所に行ってみたら、当の友人ではなく、

仕事で毎年お世話になっている、茨城のバレエスタジオの先生がいらっしゃるではないか!!!

なぜ、こんなところでっ!?

あまりの驚きと嬉しさに、「R子せんせ~!」と犬のように駆け寄る私。

先生にこんなところでお会いするのも驚きだが、

更に驚いたことに、彼女が待ちあわせされている方が、バレリーナの安達悦子さん!!

学生時代、私が初めてバレエピアニストの仕事をした時に、一年間お世話になった先生でした。

その時の経験がなければ、先生にお会いしていなければ、

バレエピアニストとして働く今の私はいなかったでしょう。

だから、数年前からずっと、改めてご挨拶したいな、と思っていました。

R子先生と悦子先生が仲良しでいらっしゃることは伺っていて、

「じゃ、一緒にお仕事する機会を作ってあげるね」なんておっしゃってくださっていたのですが、

まさかこんな風に偶然再会できるなんて夢にも思わず!!

8月に劇場のロビーでお見かけした時は、話しかけることができなかった私ですが・・・。

今日はR子先生のおかげで、10年ぶりにお話することができました。

「先生のおかげで、今の私が在ります」と、お礼を申し上げると、

なんだか、感無量・・・。胸がいっぱい。

この広い世界で偶然出逢ったり、再会したり。

偶然は必然だと、私は信じています。

出逢いや再会のひとつひとつが、大なり小なり、

それぞれの人生に何か意味をもたらすものである、と。

それを生かすも殺すも本人次第だと思うのですが。

私は、今日の幸福な邂逅を、左胸のポケットに大事に入れておこうと思います。

神様、ありがとう。今日の幸に、心から感謝します。