英国ロイヤルバレエ「白鳥の湖」

英国旅日記21日目
先日のロイヤルオペラに続き、今度はロイヤルバレエを観るため、またもや、ロンドンのロイヤルオペラハウスへ。演目は「白鳥の湖」ぴかぴか(新しい)
夢のロイヤルバレエ初鑑賞なのですが、現実はいつだって理想どおりにいかないもの。今回の席は5階立見席!しかも舞台の半分(下手側)しか見えない席です涙半分・・・半分って。
ちなみに全く見えない(音だけ)席もあるのです。階級社会ならではでございますね。

こころの音色
まぁ最も人気の高い演目だから、立ち見席でも仕方ない。だけど、半分って、真ん中は見えるのだろうか。
バレエは舞台の真ん中が一番大切なんですけどぉ。
大好きなあのシーンは上手側だったかな、下手側だったかな、と色々不安を抱きつつ、客席につきました。
ロイヤルオペラハウスの客席はまるで迷路。
特に上の階だと、エントランスから自分の席に着くまで10分かかります。
(ロイヤルを観劇される皆さん、時間には余裕をもっておこしください(笑)
客席につくと、案の定迷子になっている日本人女子二人組発見。
昔レセプショニストをやっていたクセでこういう人をみると案内してあげたくなるのですよ。
よく知らない劇場なのにおせっかいを申し出ると、たまたま隣の席でした(笑)
こころの音色
さぁ「白鳥の湖」の開演です。私の席は、舞台は半分しか見えませんが、その代わりオーケストラピットの真上で、私にとってはなんとも嬉しい席だったのです。オペラグラスを使うと指揮者のスコアの書き込みまで見えそうよ(笑)すっかり仕事モードになり、「バレエつき《白鳥の湖》全幕演奏会」に頭を切り替える。ちょっと悔し紛れだけれど(笑)
この日のオデット/オディールはサララムhttp://info.royaloperahouse.org/ballet/index.cfm?ccs=247&cs=1681 、王子はイヴァン・プトロフhttp://info.royaloperahouse.org/ballet/index.cfm?ccs=247&cs=520 。美男美女ですね。サララムのオデットは、とても神秘的で気品に溢れている。背中が美しい。ポアントでバランスをとる静止状態がいちいち美しくて見惚れました。バレエは躍動・流動の美であるけれど、静止の美でもあるのですね。
特筆すべきは、2幕の王子と白鳥のアダージョ。それまで気品に溢れていたオデットが、だんだん恋に落ち、温度が増していくさま・女心がよく表現されていました。このシーンにいちばん好きな振り付けがあるのですが、そこは下手側でバッチリ観ることができました。よかった(笑)あと、素晴らしかったのが、このアダージョのヴァイオリン独奏。同じく3幕の「王子と黒鳥のアダージョ」にもヴァイオリン独奏が出てきますが、今まで聴いたなかで、文句なしに一番の演奏でした。チャイコフスキーヴァイオリンコンチェルト「白鳥」とでも名づけましょうか(笑)のちにチェロ独奏が入ってきて、デュエットになるのですが、それも舞台での美しいデュエットとあいまって、素晴らしい効果を呼んでいました。思わずオケピのソリストに見入る私。立見席、結構楽しめるじゃないの(笑)
そして「白鳥の湖」でいちばん盛り上がるのは3幕ですよね。幕開けの音楽もまた楽しい。音楽が鳴った途端「ん?」何かが違う。私はオケピを凝視。と次の瞬間、わらわらと7人くらいのオケメンバーが遅れて走りこみ、曲の途中から演奏に参加。え!?そんなことがあっていいの???何かトラブルがあったの?楽屋のトイレが込んでたとかじゃないよね?後でこっぴどく叱られるのだろうか。よくあることではないだろうな…。
やがて舞台は妖艶な黒鳥オディールの見せ場へ。そう32回転フェッテ。これを観ずして「白鳥の湖」を観たといえるだろうか。真ん中は見えるのか?(←切実!)もうね、背伸びして身を乗り出して見ましたよ!サララム、ブラビッシモです。シングルダブルシングルダブルダブル…合計55回転くらいはしてたのでは!?素晴らしいですね。実は3幕に入ってのサラは少しお疲れ気味に見えたのですよ。だから手に汗握って観てたのですが、そこは見事に決めてくれました。よかった。(黒鳥32回転が失敗した白鳥の湖なんて惨めよね)
そして最終幕。悪の象徴ロッドバルトが破れ、王子と白鳥が幸せに暮らしました。
ではなく王子と白鳥が湖に身を投げ、天国で幸せになるという解釈でした。
ロイヤルの白鳥、踊りは半分しか観ていませんが(笑)、音楽も装置も衣裳も素晴らしかったですよ。
伝統的でありながらもモダンで。白鳥たちはすべてロマンティックチュチュ(クラシックチュチュを着ていたのはオデット/オディールだけ)に身を包み、ヘッドドレスに繊細な飾りが施されていました。舞台セットはまるで「オペラ座の怪人」のように神秘的でファンタジックでしたよ。ほんと「白鳥の湖」は何度見ても飽きないし、素晴らしいですね。
こころの音色
それにしても。この日は見られなかったけれど、吉田都さんの素晴らしさを改めて思いました。階級社会イギリスの、このロイヤルオペラハウスで10年もプリンシパルを務め続けるのは並大抵のことではありません。ロンドンに佇むと、アジア人差別の空気を感じることもあります。そんな中、彼女はイギリスの頂点で踊り続けているのです。彼女は努力の人。私は彼女の才能の足元にも及ばないけれど、人生でするべきことはまだまだあるに違いない。
ちなみに、立ち見仲間の日本人女子二人組。
話してみると、マンチェスターのバレエ学校にこの春から留学しているらしい。ふたりとも16歳。バレエの話で盛り上がり、帰りには「おいちゃんがご馳走してあげるから、お食事でも」という気分になったのだけれど(美少女の前だとオッサン感覚になる)、マンチェスターから日帰りで来ていて(!)とんぼ帰りしなければいけないらしく、後ろ髪ひかれつつお別れしました。でも異国の地で頑張る若い日本人に会えて、とても嬉しかったのです。
Girls be ambitiousぴかぴか(新しい)
ロイヤルバレエhttp://info.royaloperahouse.org/Home/

雨のち晴れ

イギリスの空は大抵どんよりと曇っています。
しかし雨のたびに落ち込んでいたのでは精神状態が持ちません(笑)
イギリス人は傘もささず「これはレインではなくシャワーだ」といい、
むしろ雨をも楽しんでいるように見えました。
しかしやはり青空は格別美しいものです。
絵に描いたような真っ白の雲と青空、とても印象深いです。
こころの音色
セントメアリー教会の塔からのオックスフォードの風景。

こころの音色

自宅屋根から見える夕焼け。日没は21時過ぎだったので、私は夕飯を終えてから、

ハシゴで屋根の上に登り、夕焼けを見るのが日課になっていました(それもほろ酔いでねw)

初日は足がすくんで上まで行けなかったけれど、慣れたら余裕でした♪
こころの音色

これはオックスフォード大学生の試験最終日の様子。

この日、彼らはマントを着て花を胸に飾り、つまり正装をして試験に臨むのが伝統となっているそうです。

正装は卒業式の日では?と思うのですが、結果は別物。
死に物狂いで勉強しないと卒業できないこちらのカレッジでは、

学問に対してやれるだけのことをやったという自負を、正装にて表すそうです。
(試験が終わると、恋人が花束を持って迎えに来るのだそうですよ)
確かに皆試験勉強はしているものの、清々しい顔つきをしていますよね!
学問を探究する人というのは、なんと美しく見えるのでしょうね。
(私の試験最終日なんて、常にボロボロだった気がするのだけれど)

青き春の風景

英国旅日記17日目
先週、近所のテムズ川でオックスフォード大学カレッジ対抗ボート試合がありました。
予選~決勝まで4日間、テムズ川は大学生で大賑わいでした。

こころの音色
ボートという競技はなんだか青春の香りがしませんか?
私は学生時代、ボート部の人とおつきあいしていて、よく試合を見に行っていました。
だから、この風景は私にとっての青春の風景でもあるのです。
こころの音色
日本もイギリスも艇庫の雰囲気は同じ。
こころの音色
んー懐かしい!あのときのボート部のみんな、どうしてるかな?
突然話は変わりますが、明日から5日間、フランスとスイスに行くことになりました。
パリに連れて行ってほしい、と前からお願いしていたのですが、
「パリはいつか、好きな人と一緒に行きなさい」と言われ(・∀・)
スイスのジュネーブ・ローザンヌ~フランスのシャモニまで、アルプスのモンブランを見に行くことに。
見るといっても標高4000m近くまでロープウェイで行って歩くので、割と本格的な登山。
急遽登山服・靴を買い揃えました(もちろんすべて子供用w)。
私の両親は山登りの達人なのですが、問題はこの軟弱な娘。
そんなところまでついて行って大丈夫なのでしょうか!?
思い描いているのはハイジの世界なのですが、それどころじゃない!?
どうか無事を祈っていてくださいね~