五感でパリを遊ぶ

ウィーンにはもう冬が訪れようとしているのに、まだ終わっていない、夏のパリ日記(汗) 旅の記録の為に書いてしまいたいと思います。

 一ヶ月のパリ公演中、お休みの日は4日間。この日は最後の日曜日。
街にくりださなきゃね。早起きして、ヴァンブの蚤の市へ。

こころの音色

こころの音色

こころの音色

きゃわいい(笑)

朝陽にきらめく蚤の市、宝石箱をひっくり返したみたい。外国の蚤の市ってどうしてこんなに楽しいんだろう。蚤の市を後にして、サンジェルマンデプレをプラプラしてから、オランジュリー美術館へ。
実はパリ4度めにして、初めてのオランジュリー。
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モネの睡蓮の部屋のなんと美しかったことか。ここで、睡蓮に包まれて横になって眠れたらいいのに。 

そのあと、チュイルリー公園のなかのカフェでひとりランチ。クレープとシードル(ビールは水、シードルはジュース!)を。カフェでの会話くらいはフランス語でできるようになりました。(フランス語は高校時代、三年間習っていたのです。その成果がカフェでの注文のみ笑)

 

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この日はツールドフランス最終日でした。
こころの音色
ノルウェーの盛り上がりがスゴかった!
こころの音色

喧騒の街を通り抜け、向かった先はシャトレ座…。

私、モネの絵画をみてから、無性にピアノを弾きたくなり。
週に一度の休みだというのに、仕事場にきてしまいました。
フランスで弾くドビュッシーやショパン、そして即興。睡蓮をイメージしながら。
久しぶりに弾く、仕事から離れたピアノ。ごくごく水を飲んでいるかのようで。
ずいぶん喉が渇いていたのかも。

存分に潤ったところで、シテ島でアイスクリームを食べようと、
マレ地区方面へ向かっていると。
パリ市庁舎前でライブが。

 
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あれ、これは夏フェス?ということで、急遽、生ビールを買って参戦(笑)

 
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おひとりさま海外夏フェスも悪くないね(笑)

そんな時、Yさんからお誘いの電話を頂き(嬉)、アジア街へいってディナー。
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パリでの一ヶ月、Yさんと何度こんな風に飲んだかな。お話もいつも楽しくて優しくて。パリ公演でYさんとHさんという素敵なお友達ができたのは、思いがけない、素敵な出来事でした。旅先での出逢いは、人生を豊かなものにしてくれますね。感謝です。
パリというより、ほとんどホーチミンな街並。ディープなパリ。

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この日は朝から晩まで彩り豊かなパリを満喫した気がする。
愛するウィーンに住んでいても、こんなに充実した休日を過ごすことなんてほとんどないから、やっぱり旅っていい。何も決めずガイドブックも持たず、五感をフル活用させて、その時々の感覚をたよりに街を楽しむ。ああ、これって即興演奏に似ているな。だから、私、旅が好きなのかな。

暮らしをいつくしむ

長くも短い夏休みが終わり、2013/14シーズンが開幕しました。
日本を離れるのが寂しいという気持ちに支配されていたけれど、
ウィーンはやっぱり、自分が住みたくて移り住んだ街。
空港から街にでる電車の車窓から、のどかな田園風景を見ていると、
心が穏やかに、落ち着くのが感じられて。
帰る国がふたつあるって、素敵なことかもしれませんね。
さて、ウィーンに着いた次の日から、元気に仕事をしています。
東から西に来る時は、時差ボケは楽ですね。
普段は苦手な早起きができるのが嬉しい(笑)
先々週の土曜日、仕事が休みだったので、
歌劇場のグスタフマーラーザールでおこなわれた、
ウィーンフィル室内楽コンサートを聴いてきました。
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普段は、劇場のロビーとして使われているこの空間、
午前中の爽やかな光のなか、私の大好きなチェリスト達による、
チェロクァルテットの美しい音色に包まれて。
とても美しい時間でした。
その日は、夜の「トリスタンとイゾルデ」を観に、また客席へ。
ディレクションロジェに座ったら、そこに総監督が。
「おいで!」と連れていかれた先は総監督のお隣席。劇場のど真ん中!
オペラをこの席で観るのは初めてです。贅沢!
今年に入ってから、トリスタンとイゾルデはもう5回観ています。
すっかりハマっていますね。自分がワーグナーにハマる日が来ようとは!
そして、ある休日、劇場の友人に誘われ、
ウィーン近郊の山の家に連れていってもらいました。
清々しい、山の空気。
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美しい秋の夕焼け。空が高い。
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ウィーンにきて二年。
私、こんな風に暮らしを楽しむ余裕がなかったな、と改めて。
仕事のことばかり考えていて、家もプライベートもどうでもいいや、と思っていたところがありました。
休日にでかけることも、滅多にありませんでした。
でも、それって人生をサボっているみたいで。
やっぱり丁寧に暮らしをいつくしんで、楽しまなきゃな、と。
友人の暮らしぶりをかいま見せてもらって、豊かさを教わった気がしました。
そんなわけで、今シーズンの目標を「暮らしを楽しむこと」に決めた私は、
さっそく部屋の模様替えを敢行(単純!)
まずは、ずっと気になっていた、リビングのソファー周りの模様替えを。
今までの私の部屋は、女子の部屋だと思えないほど、飾り気もなく殺風景!
こちら、ビフォー画像↓
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生地を買って来て、ソファーカバーとクッションカバーを手作りしました。
部屋の印象が少し明るくなったかな。
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ちなみにこの生地は、カーテンとして売られていたものを解体したもの(笑)
家にはミシンがなくて、手縫い命な私としては、
少しでも縫う部分が少ない方が楽だと思っての選択です^^;
壁は、お気に入りの写真をモノクロでプリントアウトして、ギャラリー風に。
こころの音色
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ただ、この壁は大きめのファブリックパネルにするか悩み中。
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どっちがいいかなぁ。。
ちなみに、夜は間接照明をあてて、こんな感じに。
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今まで、海外から友人や家族が泊りにくることはあっても、
ウィーンの友人を家に招く、ということがなかったのですが、
今シーズンは、家でパーティー&部屋飲みなんかもしたいな♡と妄想を膨らませております。
先日は、ウィーン郊外のアウトレットに行き、ベルンドルフ製のカトラリーセット(とグッチのブーツ笑)を買ってきました。妄想が広がります!!
お友達のみなさん、是非遊びにきてね。
暮らしをいつくしみ、味わいつくします!

セーヌ川と願いごと

まだ続きます、パリ日記。
パリでのある日、セーヌ川のボートトリップに誘ってもらい、
リハーサルのあと、船に乗ってきました。
出発は夜9時。7月のパリはまだ明るい。
美しい橋
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シャトレ座をセーヌ川から眺める。
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ノートルダム寺院
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言葉をなくすほどの、、、
こころの音色
夕焼け
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そして、東の空には、満月が
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絵画のような風景
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私は旅先で満月を見ることが多くて。
いきあたりばったりで出かけた白馬での月明かり、
いつかのお正月、ニースからローマへ飛んだ飛行機から見た満月、
フィンランドで見た白夜に輝く満月…。
どれも深く印象に残っています。
そして、夕陽が落ちた頃、エッフェル塔はシャンパンフラッシュ!
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1時間に1回、1分間だけ(だったかな)煌めく光が本当にキレイ。
4年前、初めて見た時は、驚きと感動のあまり、魔法にかけられてるのかと。
何度見ても、うっとりしてしまいます。
ダンサーのR.Lくん。歳が近く、いい友人。
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黄昏時のエッフェル塔の美。
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セーヌ川沿いに建ち並ぶ美しい建造物、そして、美しい自然。
パリは本当に成熟している街だと改めて。
そうそう、私は数年前、船の上でピアノを弾いていたことがありました。
約2週間、ピアノを弾きながら航海をして、
陸に帰るのが悲しい、、それほどまでに海と船の魅力にとりつかれていました。
その時、甲板で船員さんに教えてもらったジンクスを、私は今でも信じていて、
以来、船に乗るたびに実行しています。
それは、「船に乗って橋をくぐる時に願い事をしたら叶う」というもの。
この手のジンクスはたくさんあるかもしれないけど、船で橋の下をくぐる時っていうのが、
なんとなくロマンがあるでしょ?(笑)
今回、セーヌ川でした願いごと、叶うといいな。