シーズン終了&お食事

劇場の2009/2010シーズンが無事終わりました。

ダンサー、スタッフの皆様、おつかれさまでした。

いらしてくださったお客様、どうもありがとうございました。

私は、去年まで日々のクラスレッスンのみを弾く役目だったのが、

今年に入ってから、公演のリハーサルでも弾くことになり、急に忙しくなりました。

しかし、学生時代から、オペラのリハーサルで弾いていたこともあり、

作品に取り組むこと、舞台を創っていくことが大好きなので、

リハーサルピアニストとして働かせて頂けるのは、大きな喜びでした。

とはいえ、なんせ慣れない仕事なので、2月に依頼されてから7月まで、

暇さえあれば劇場に通って練習して映像を見て、という日々だったので・・・

シーズンが終わり、ようやく開放された気分です!バンザーイ笑

数ヶ月ぶりに、ピアノを一切弾かない休日を味わいましたが、

鉛のような疲れが身体からなかなか抜けず、疲労を改めて感じました。

来シーズンの演目は、ストラヴィンスキー「火の鳥」(初演フォーキン版)から始まり、

プロコフィエフ「シンデレラ」等、嗚呼、更なる試練が私を待ち受けている!

…オフシーズンも譜読みに追われるなぁ。

来週から本格的に譜読みを始動しよう。

来シーズンはもう少し、精神的に余裕を持って演目に臨めるようにしたいです。

さて、ようやく休みを満喫できるようになったので、友人の誕生日祝いとそれぞれの仕事打ち上げを兼ねて、

パークハイアットホテルのニューヨークグリルにランチに行ってきました。

こころの音色

こころの音色

こころの音色

ここにランチに来るのは何年ぶりでしょう?

広々とした天空空間が気持ちよく、話も尽きず、

12時に来たのに、気づいたらすっかり夕方でした。

楽しい楽しい、ご褒美ランチでした♪

椿姫

新国立劇場バレエ団「椿姫」公演が開幕しました。

椿姫を弾き始めてからの2ヶ月というもの、身体が痛くて・・・。

全編ベルリオーズの交響的かつドラマティックな曲の数々は、本当にピアニスト泣かせ。

オクターヴのトレモロ、連打、弾きづらいパッセージ、、

指が疲労骨折する!!と思い煩う毎日でした(笑)

これだけ厚みのあるオケの曲をピアノ一台で再現するのは、なんと大変だったことか!

オペラのリハーサルと違い、指揮者不在で稽古を進めなければいけなかったり(テンポを決める等の課題が…)

振付を理解、把握するのが難しかったり、若葉マークの私にとっては、いろいろ苦労がありましたが。

ずっとピアノでリハーサルしてきた後、初めてオケ練を聴いた時や、

稽古場で作りこんだシーンが本番の舞台でうまくいった時等々、

随所になんともいえないドラマがあり。

やっぱり私は、舞台が、芸術が大好きなんだな、と思い入ったのでした。

舞台は生もので、一期一会のもの。

どれだけエネルギーをかけても、本番が終われば後にはカタチとしては残らない。

だけど、ダンサーや関わる全ての人がひたむきに生きた時間や、

作品自体がその時放ったエネルギーというものは、

人の心に永く残っていくものなのでしょうか。

きっと仕事だけでなく、なんでもそうですよね。

しかし、ようやくベルリオーズから解放だーーーー!!!

嬉しいような寂しいような(笑)

http://www.atre.jp/10tsubaki/

英国ロイヤルバレエ「マイヤリング」

とある方と、約一年ぶりにお食事しましょうかという話がもちあがりました。

「いつがあいていますか?」と聞かれたので、「22日夜なら」とお答えしたのです。

すると、「22日6時半に、上野にいらしてください」と。

当日上野へ行くと、「こちら、どうぞ」と、英国ロイヤルバレエ公演のチケットをくださいましたビックリマーク

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しかも、前から7列目センターブロックという素晴らしいお席!

この感動、言葉に言い表せません。。

丁重にお礼を申し上げると、「プライベートメセナと呼んでください」とニコニコ

「今のあなたには、タマラロホさんの踊りが必要に思えたので」とおっしゃって頂きました。

タマラロホは、今私が一番好きなバレエダンサーなのですよね。

本当にありがとうございます。

さて、英国ロイヤルバレエ「マイヤリング(※邦題・うたかたの恋)」は、

昨年秋、ロンドンで観てきた演目なのです。しかも、奇しくも昨年秋と全く同じキャスト!!!

(2009年11月、マイヤリング観劇記)

昨年は、何の予習もせず観に行ったのですが、

当日券だったので、5階のてっぺん席で舞台が遠く、

オーストリア=ハンガリー帝国の歴史情勢も理解しておらず、登場人物も多いので、

イマイチ細部が理解できないまま、終わってしまったのですガーン

(もちろん、舞台そのものの素晴らしさは、伝わってきたのですが)

しかし、春にオーストリアを訪れ、歴史を肌で感じ、ハプスブルク家の深淵を垣間見て、

しかも、たまたま最近母にもらった「エリザベート」の本を読んでいたところだったのでした。

本当に不思議に思うのですが、

どうして人生は、こんな風に予期せぬところで、寸分の狂いもなく、

パーフェクトに必然的にまわっていくのでしょうか・・・。

最近は、もう「導かれるもの」と心得て、天に委ねる気持ちを持っている私です。

最近、バレエ団の仕事で毎日パドドゥ稽古を見ていて、その難しさを目の当たりにしていたのですが、

マクミランの振付、そして、カルロス・アコスタとそのパートナー(タマラ・ロホ初め4名の女性ダンサー)の

偉業を思い知らされました。

心理描写が素晴らしく、クライマックスに向けて盛り上がっていくエネルギーも見事でした。

劇中、舞台上で歌手とピアニストによって演奏される、

"Ich Scheide"(別れ)というリスト作曲の歌曲、とても素敵な曲(&演奏)だったなぁ。

退廃的で穏やかな哀愁が、ルドルフ皇子の胸に去来する虚無感とぴたりとシンクロしていたように思えました。

ああ、本当にロイヤルバレエは素晴らしいな。

先月は、ロイヤルバレエスクールジャパンツアーにてお仕事させて頂き、

今月は、このような素晴らしいお席にご招待して頂き。

恋焦がれるものとは縁があるようにできているんですね、きっと(笑)

ありがとうございます。

私の身体はきっと、周りの方の優しさと、

芸術から享受する栄養でできている。

これを明日への糧にして、がんばります!